マーティン・ガードナーの「粘度9の数」
このところ立て続けに、いつもと違う感じの記事をUPしておりまして恐縮です。1つ前の記事と2つ前の記事で「マーティン・ガードナーの数の粘度」の問題に取り組んでいまして、粘度5、6、7、8の数までは発見できました。その後、粘度9の数までは同じ方法でとりあえず見つかったので、一応記事にしておきます。
最小の粘度9の数
次の画像でもお分かりの通り、「26888999」が最小の粘度9の数であるようです。各桁の数をかけ算していくと、
26888999→4478976→338688→27648→2688→768→336→54→20→0
のように9回のかけ算を経てようやく1桁の数になることが確認できます。
新しい「粘度9の数」(太字部分を追記しました 2013/8/31)
実はいま「4668万」を少し過ぎたところまでしらみつぶしに調べていまして、粘度9の数は586個見つかっています。ですが、粘度10の数はまだです。
ここまで「粘度」の内容に興味を持たれている方ならお分かりかと思うのですが、例えば「粘度9の数」が1つ見つかったら、次の2つ3つの方法で粘度9の数はたくさん作れます。
- 各桁の数を並べ替える。例えば26888999を並べ替えると
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- 26888999→26889998, 26889989, 26889899 などなど、たくさん作れます。
- どこかの桁の数を素因数分解して、他の桁に回す。例えば26888999の「9」は「3×3」なので、3をひとつ2にかけて、次のようにすることも可能です。
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- 26888999→66888399
- 1を好きなだけ追加して、並べ替える。例えば26888999に対して、次のようにしても粘度9の数を作れます。
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- 126888999, 216888999, ...
ですから、「たくさんの粘度9の数を見つける」ことにはあまり意味がないと思います。むしろ「粘度10の数」を見つけるためにはどうしたらいいか?と考えたいと思います。
粘度10の数を見つけるには?
粘度が大きくなるにつれて個数が少なくなっているみたいです。この記事を書いている時点で、粘度1〜9の数の個数は以下のようになっています。
- 粘度1の数の個数 23954735
- 粘度2の数の個数 15702781
- 粘度3の数の個数 3695508
- 粘度4の数の個数 2015243 (最小は77)
- 粘度5の数の個数 926777 (最小は679)
- 粘度6の数の個数 170138 (最小は6788)
- 粘度7の数の個数 180515 (最小は68889)
- 粘度8の数の個数 37960 (最小は2677889)
- 粘度9の数の個数 586 (最小は26888999)
ですから、今の調子でしらみつぶしに調べていくと、粘度10の数が見つかるのは結構先になりそうな気がします。そこで、以下のような方針に切り替えた方がいいんじゃないかと思っています。
適切な用語をうまく作れていないので伝わりにくいかもしれないのですが、記録を残す意味でとりあえず書いておきます。
粘度9の数の各桁をかけ算していくと、当然、粘度8の数が得られます。例えば「26888999」の各桁の数をかけ算して得られる「4478976」は粘度8の数です。なぜ粘度9の数の各桁をかけたときに「4478976」が得られるかというと、「4478976」を素因数分解したときに1桁の数の積になるためです。
4478976 = 2^11 × 3^7
となっています。粘度8の数はたくさんありますが、そのうち「素因数分解したときに1桁の数の積にできる」ものはなんとまだ「4478976」しか見つかっていません。例えば粘度8の数「2677889」を素因数分解すると「2677889 = 29×107×863」になりますので、どれかの粘度9の数の各桁をかけ算したときに2677889になることは決してありません。
そのため、恐らく今から見つかるであろう粘度9の数は当分の間、各桁の数をかけ算すると4478976になるだろうと思います。
ということは、粘度10の数をとりあえず見つけるためには、次のようにすればいいのではないかと思います。
(1)各桁の数をかけ算すると4478976になる粘度9の数を作る。
- 具体的には、4478976 = 2^11 × 3^7 なので、この素因数の組み合わせ(プラス、「1」は何個入ってもいい)で作れる1桁の数を並べる。
- 例えば
- 26888999
- 34888999
- 36688899
- ...
- 222222222223333333 などです。
(2)この数を並べ替えたものは、全て粘度9の数になっている。
- 例えば
- 26888999→26889998, 26889899, ... , 62888999, ... などです。
(3)こうして得られた粘度9の数を素因数分解し、その中に「1桁の数の積に分解できる粘度9の数」を見つける。その1桁の数を並べ替えれば「粘度10の数」が見つかります。
このように考えていますが、いま(2)のプロセス(並べ替え)で手こずっています。例えば「26888999」の各桁の数を並べ替えると1120通りの数が得られるはずですが、これをもれなくリストアップする方法がいまいちよく分からず・・・。そんなに難しくないと思うのですが・・・。
いいアイデアがあれば教えてください!